いすみ鉄道の撮影を楽しむマナー講座は初心者こそ参加すべき! | 快走とりっぷ

いすみ鉄道の撮影を楽しむマナー講座は初心者こそ参加すべき!

千葉の3セク鉄道会社、いすみ鉄道のロケハン、撮影マナーを楽しく学べるイベント、いすみ鉄道撮影スポット ロケハン&マナー講座へ参加してきた。このイベントは昨今何かと問題になっている鉄道写真を趣味とする、いわゆる「撮り鉄」のマナー向上と、有名撮影地へ出向き楽しく鉄道写真を撮るイベントだ。
参加費以上にお得に楽しめるこのイベント。特にオススメしたいのが、鉄道写真を始めたばかりの初心者。暗黙のルールが多過ぎる撮り鉄の基本的なマナーをお得に楽しく学べるチャンスは絶対に利用して欲しい。 今回は実際に参加した管理人の体験をまとめようと思う。

もくじ

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いすみ鉄道は撮り鉄に理解があるが悩みの種にもなっている

新緑の季節に走行するいすみ鉄道の列車

いすみ鉄道は千葉県 いすみ市-大多喜町間を走る、元国鉄木原線を引き継いだ鉄道会社だ。都心から数時間で自然豊かな里山を楽しめるとあり、菜の花の咲く3月~4月は沢山の観光客と、鉄道ファンがやってくる。 春が特に撮影、レジャーと有名だが、夏、秋でも美しい景色や花を楽しめる路線だ。

のどかな自然を走るいすみ鉄道は撮り鉄人気がもとても高く、素晴らしい写真をSNS上で見る機会も多いが、一部の心無い者が近隣住民や鉄道会社の悩みの種になってしまっているのも事実だ。
いすみ鉄道は撮り鉄に対してウェルカムではあるが、このような状況が大きくなればそうも言ってられなくなってしまう。それは、良い写真を撮れなくなってしまい、気軽に撮影地へ足を運べなくなる…つまり撮り鉄自身が自分で自分の首を締めてしまう事になるのだ。

そこで、いすみ鉄道はいすみ市と協力し鉄道撮影のマナー、ロケハン講座を複数回開催し、撮り鉄のマナーについて考える機会、覚える機会を作っている。それが、この「いすみ鉄道撮影スポット ロケハン&マナー講座」である。

>>いすみ鉄道公式HP

いすみ鉄道撮影スポット ロケハン&マナー講座へ参加

いすみ鉄道 大原駅前

いすみ市主催のロケハン・マナー講座の参加募集をインスタグラムで見かけ、興味が湧いた管理人は迷わず参加することに。普段はひとりで撮影に出かけるが、カメラが好きな方たちと一緒に撮影の楽しさを共有出来るのと、インストラクターから何かテクニックを教われたら良いな…と思ったからだ。
お昼ごはんに、フリーきっぷ付きで5000円と結構出しやすい金額だったのも良かった。今回は絶賛ロングラン中の某病の協力があり、参加条件に制限があったが普段は誰でも参加OK。次回開催時は参加条件が撤廃され、沢山の方が楽しめると良いのだが…

当日はいすみ鉄道 大原駅に集合

このイベントも例にもれず、鉄道関係の趣味恒例、朝が早い。18きっぷ旅と比べれば余裕ではあるが朝8:30~受付開始。起床時間はお察し頂きたい…低血圧の管理人は、ドラクエ的目覚めで参加意欲充分!鉄道愛の強さ凄い!普段の低血圧ならではの起床はどこへ?

列車で大原駅へ集合なのだが、自動車で集合場所へ行くのも可能だったのは大変助かった。その場合は、いすみ市役所へお役所公認で駐車が出来きるため、ありがたく駐車場を利用させて頂いた。
市役所からは職員が駅まで車で連れて行ってくれ、ちょっとVIP気分。わずか5分で大原駅に到着。到着後、受付で参加費の徴収、検温等の体調チェックを行う。この日の参加者は8名で、撮り鉄というよりカメラが趣味の方が多いように感じた。ガチの撮り鉄は管理人ひとり、撮り鉄に目覚めた方がひとり…の、ようだった!嘘でしょ!?

撮影マナー、テクニック講座の座学のため国吉駅へ移動

国吉駅駅舎

大原からはいすみ鉄道を利用し、国吉駅へ。この駅には市の建物があり、この部屋を利用しインストラクターのマナーと撮影についての座学を約90分受ける。
撮ってばかりの管理人、実は初めていすみ鉄道乗車だったのでワクワクしながら国吉駅へ向かった。非鉄多めの車内で、若干かぶりつきもしたりしながら国吉駅へ向かった。

マナーと撮影テクニックについての講座を受けた印象はマナーに重きを置いた講座で、撮影テクニックには初心者向けの基礎をサクッと。普段カメラを触っている者からしたら物足りない印象だ。
講師曰く

「テクニックは何をどう撮りたいかで自ずと絞られてくる」

だそう。

要は、どう撮りたいか明確にしていくと撮り方が決まってくるから、その都度必要とされるテクニックを覚えれば良い…という事だろう。
とはいえ、撮影テクニックより、まずは楽しく撮影するほうがよっぽど大事だと思う。まずは楽しく、ルールを守って撮影。そうしたらどんどん上手になりたいって欲が出て自ずと調べると思う。 そんな感じで良いんじゃないだろうか?

一方マナー講座は撮り鉄がやらかしたアレやコレ、撮影で気をつける事についての講座をしっかりと行う。線路の撮影OKな範囲についてはこの講座に来なかったら知らないままだった。今まで適当に離れて撮影はしていたが、細かい範囲は知らなかった。更に現役運転士さん自身が撮影者にヒヤっとさせられた話も聞かせて下さった。普段聞けない興味深い話を聞くことができ、座学特有の堅苦しさも無くいい雰囲気の講座だった。

更にマナー講座は菜の花畑での撮影について話が進んで行く。

いすみ鉄道といえば、菜の花畑だが、この菜の花畑は住民の協力があって継続出来ているという…半分位手を入れていて半分原生してると思っていた管理人は驚きだった。
毎年10月頭にいすみ市に住む幼稚園児、市役所職員の皆さん等色々な方が種まきをし、翌年の春に花を咲かせ沿線に文字通り花を添えている。
子供たちが頑張って撒き、綺麗な菜の花を咲かし、そこに足を入れて撮影する大人が一定数存在する。すごく考えさせられた。
翌年何もしないと花がまったくない状態になってしまうと、比較に同じ場所で撮影をした菜の花畑と、手入れをしなかった翌年の写真を講師が見せてくれた。その写真は同じ場所で撮ったとは思えない位何も無い土だけの状態の写真だった。

毎年満開の菜の花が継続出来ているのはいすみ市の職員や近隣住民の協力による物なのだ。

菜の花といすみ鉄道の列車を撮影する方は是非、マナ―を守って沢山の方に堂々と見せられる写真を沢山撮って欲しいと思う。
菜の花だけではない。沿線には沢山の田んぼや畑に囲まれ、住民はその田んぼや畑で生活をしている。お米の季節や野菜、果物を育てる季節の撮影は心遣いを持って撮影してもらいたい。

マナーを守らない方が増えていけば、撮り鉄に理解を示しているいすみ鉄道がいつかその姿勢を変えざる得ない日が来てしまう。沿線は近隣住民の私有地に囲まれている。田んぼや畑にゴミをプレゼントして帰るなんて絶対にあってはいけない。

いすみ鉄道沿線をバスで移動しながら撮影を楽しむ

90分の座学のあとは昼食休憩、その後はお待ちかねのトイレ休憩をはさみながら実際に撮影地へ出向き撮影を楽しむ時間になる。
お昼ごはんは、国吉駅に止まっているキハ30車内で。普段は駅から眺めてるだけの列車の中に入れたのは感激だった。
ちなみにこのキハ30、元久留里線で活躍していたそうだが、その前は八高線もっと前は木原線…そう、回り回ってお里帰りした列車だ。歴史ある列車でお昼ごはんを食べる機会はなかなか無い。更に、特別に運転台を見せて頂けたり、鉄道ファンなら感激しっぱなしのお昼休憩になった。

キハ30内で頂いたお弁当近影

マナー講座後のご褒美、キハ30車内での食事は序の口、撮影地はもっとテンション上がる場所ばかりで撮っても撮っても飽きない所ばかり!
この日は土休日に運行しているキハ52、キハ28が運行される日で、被写体はこの列車をメインに撮影を楽しんだ。平日しか撮影に行かない管理人はキハばっかり撮影できる状況はかなりテンションが上がった!
今回撮影した場所は大多喜病院の近くにある祠(ほこら)、某鉄道カメラマンが撮影した有名な踏切、水鏡が綺麗な橋等4箇所程度で、どの撮影地も有名な場所や、人気のスポットで初めて行った場所ばかり。新鮮で楽しく撮影出来た。どの撮影地も再訪したい所ばかりだったので、平日の静かな日にゆっくり撮影しようと思う。
この撮影地をバスまたはいすみ鉄道の列車で移動しながら撮影しにいくのだが、バスもこの講座で用意されたマイクロバスを利用した移動で一人で2席使え非常に楽だった。移動中は参加者と写真を見せ合ったり、雑談したりと楽しく過ごせた。
ガチの撮り鉄が管理人以外いないので、鉄的な用語は全く飛び交わず、管理人の「入線」発言に「?」って顔される始末…その位非鉄寄りの集まりだったが、カメラが好きな集まりだったので、居心地はとても良かった。

田んぼの中の祠(ほこら)といすみ鉄道の気動車

いすみ鉄道のポスターに採用された撮影地である祠(ほこら)とのショットは知る人ぞ知る人気のスポット。

森の中の赤い橋を渡る列車

久我原駅の近くにある、夷隅川を横断する赤い橋。この他にも橋を渡る様子をカメラに収められる場所は複数ある。

踏切といすみ鉄道の列車

某鉄道カメラマンが撮影し、一気に有名になった踏切。

撮影地を回っての撮影はあっという間で、気がついたら夕方に…思う存分撮影を楽しみ、この日の講座は終了。バスでスタート地点の大原駅まで移動、帰宅…と、なる。鉄道移動組はここでバスを下車し、いすみ鉄道の乗り放題乗車券のプレゼントを受け取り、改札へ向かっていった。
自走組はいすみ市役所へ移動し、同じく乗り放題乗車券を頂き帰宅。
その他にいすみ鉄道の絵葉書のプレゼントもあり、かなりお得な講座だった。下手したら赤字なんじゃなかろうかと心配になった。頂いた乗り放題乗車券は大切に使わせて頂こうと思う。

土日用いすみ鉄道乗り放題乗車券とおまけの切符入れ近影

後日利用できるフリー乗車券がプレゼントされた

いすみ鉄道撮影スポットロケハン&マナー講座のお土産

里山を走る列車のはがきがチラシと一緒に入っていた

いすみ鉄道スポットロケハン&マナー講座で頂いたチラシ

列車のはがきと一緒に入っていたチラシ類

状況次第になるかと思うが、春もいすみ鉄道撮影スポットロケハン&マナー講座が開かれたら、参加してはどうだろう?いすみ鉄道公式のインスタグラム等のSNSで告知があるので、是非フォローしてみよう。撮り鉄初心者は特に参加して楽しめるイベントだ。

>>いすみ鉄道株式会社インスタグラム

>>いすみ鉄道 情報発信 【公式】

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いすみ鉄道撮影スポットロケハン&マナー講座は初心者こそ参加して欲しい!

走行するキハ28をバックに風に揺れるすすき

今回は紅葉シーズン前に行われた、いすみ鉄道撮影スポットロケハン&マナー講座へ参加した内容をまとめた。
朝はちょっと早かったが、今まで知らなかった事を知ったり、菜の花畑を継続するための努力や、普段は入れない貴重な列車に入ってお昼を食べたり、撮影が好きな人達と交流出来たり…かなり充実した一日になった。

鉄道関係のファンは年齢の低い頃から好きな方が多い趣味なのか、暗黙の了解が多かったり「知ってて当たり前」という流れが強い。
その風潮のおかげで、新参者にはとっつきにくく撮影マナー等、知識を得られる機会が極端に少ない、古参は教えない、知らない故に新参者は古参から怒られ、嫌な思いをしてしまう…という経験は少なからずあるのではないだろうか?
このブログを始めたきっかけも自身が知識を得られる場所が極端に無く、結構苦労したからだ。(あと、制服に萌えるっていうジャンルが無くて辛かった)
そこは鉄道ファンの悪い所だと思う。これから、少しずつ直していけたらもっと楽しい趣味になるんじゃないかと常々思っている。
鉄道撮影のマナーを学べ、ロケハンのイベントを自治体が行っているのはありがたいし継続して欲しい。そして、鉄道写真撮影に興味を持ち始めた方は是非参加して欲しいイベントの一つに挙げたい。
いすみ市だけにとどまらず、いろいろな鉄道会社でこの様なイベントを開催すれば撮影マナーの向上、沿線の新しい魅力や影の努力を知るきっかけになるのではないかと思った。

今回、興味だけで参加したイベントだったが本当に良い体験が出来る楽しい思い出になった。

撮影スポットロケハン&マナー講座のオススメポイントまとめ

  • リーズナブルな料金で気軽に参加できる。
  • 貴重なキハ30車内に入ってお昼ごはんが食べれる。
  • マナー講座で貴重なお話を聞けたり、マナーについて考えるいい機会を得られる。
  • 撮影地で実際に撮影をして参加者と楽しさを共有出来る!
  • 後日利用出来る乗り放題乗車券のプレゼント付き。
  • 撮り鉄じゃなくても参加OK!

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